在庫を持たない店舗が2018年のトレンド!?

私たちが買い物をするのにあたって利用するのは店舗かオンラインストアが主流になっています。

特にアパレル関連の商品はサイズ感や素材、肌触りなどを直接確認することによって、より自分の欲しいものかどうかを事前にチェックする要素が大きいジャンルと言えます。

一方で、店舗側からすれば店舗を運営するために様々なコストが発生します。
家賃、人件費、光熱費など、オンラインストアに比べれば圧倒的にコストが掛かります。
その分、試着などお客様に商品をダイレクトで伝えることができたり、衝動買いのようなそもそも購入する予定がなかった商品を店頭に置いておくことで購入してもらえるチャンスがあるなど、様々なメリットもあります。

これまでの常識は店舗で試着を行ない、そのまま購入して持ち帰るのが当たり前です。
一方、店舗に足を運んだのはいいものの、お目当ての商品が在庫切れとなっており、無駄足に終わることもあります。
買い物をするために足を運んだ店舗に在庫が無かったら、これほど残念なことはないでしょう。

こうした店舗や小売店の課題でもあり、お客様にとっても消費機会を逃さない取り組みが2017年からアメリカで始まっています。

在庫を持たない試着のみの店舗


アメリカの大手百貨店Nordstrom(ノードストローム)は2017年10月から「Nordstrom Local(ノードストローム ローカル)」を展開しています。
Nordstrom(ノードストローム)はワシントン州シアトルに本部と本社があるアメリカ最大級の高級百貨店です。
日本で言えば高島屋や三越伊勢丹をイメージして頂ければ良いでしょう。
その歴史は古く、1928年から現在の事業の原型がスタートしたと言われています。

そんな老舗百貨店が2017年から新たに展開し始めたのが在庫を持たず、試着のみを行なう店舗です。
まさにアメリカらしい、斬新で革新的なアイデアとビジネスモデルと言えます。

「Nordstrom Local(ノードストローム ローカル)」では販売用の在庫は一切持たず、あくまでも試着のみ行なうための店舗として運営されています。とはいえ、店舗にはプロのスタイリストによる無料のスタイリングサービスや、オンラインで購入した商品の受け取り、その他にも洋服のお直しなどのサポートが充実しています。

店舗の役割を見直す

日本に住んでいる私たちも、店舗では試着や肌触りなどの確認を行ない、実際の購入はオンラインストアで買い物をする、という経験がある方も多いのではないでしょうか?
店舗では実物を確認し、購入はせずにオンラインストアで購入する。オンラインストアならいつでもどこでも購入でき、自宅まで商品を持ち帰る必要がなく、好きな時間に配達してくれます。
更に店舗によっては割引やクーポンなどで店舗より安く購入できるケースもあるでしょう。

このように、店舗ではあくまでも試着などの「確認」に留まり、購入はオンラインストアで、という役割分担が自然となされています。

こうした背景から近年、百貨店やデパートのような実店舗の売上が年々減少しているのも事実です。
利便性と価格優位性からオンラインストアにシェアを奪われ、実店舗は「都合の良い試着室」のような立ち位置になりつつあります。

そういった店舗の課題を払拭するとともに、せっかく実物を確認できる店舗にしかできない強みを活かしたのがNordstrom(ノードストローム)の取り組みだと考えます。

時代の転換期に変化できる会社が生き残る

ITやIoT、AIなどの登場で時代は目まぐるしく変化しています。
一昔前まで、安泰と言われていた大企業の経営が傾き、外資系企業に買収されたり、リストラを余儀なくされる時代です。
そういった変化の速い時代において、変化に対応できる会社こそ生き残れる時代と言えます。

それが大企業であればあるほど、簡単に変化を起こすことがしづらくなります。
特に日本人は変化を好むほうではありません。できれば今までと変わらず「普通」を求める部分があります。

こうした時代背景や企業体質と比較して、老舗の大手百貨店であるNordstromが時代の変化に対応し、店舗の役割を自体の変化に合わせて変えていく試みは大変勉強になるものです。

商業大国アメリカらしい思い切った決断に、今後も注目していきたいところです。

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